Vol.60 ふねこ、熊野古道へ!世界遺産巡礼の旅〜後編〜
⼤阪の泉⼤津から⾞で約3時間のドライブを経て、和歌⼭県が誇る世界遺産・熊野古道を巡っているふねこたち。
熊野川の川下りを優雅に楽しみ、そのまま船着場・権現河原近くの『熊野速⽟⼤社』へ。
熊野三⼭を巡ると、過去・現在・未来の安寧を得られるということで熊野本宮⼤社に続き、残りの2社も巡って熊野詣をコンプリートしましょう♪
夫婦2⼈の神様を祀る、縁結びで有名な『熊野速⽟⼤社』。
⾃然豊かな熊野川を背にして鎮座する『熊野速⽟⼤社(くまのはやたまたいしゃ)』。こちらは熊野本宮⼤社や熊野那智⼤社とともに熊野三⼭の⼀⾓をなす、由緒ある⼤社です。
朱⾊の下⾺橋と⿃居を抜けて参道を進みましょう。
参道で⼀際⽬を引く、樹齢千年のナギの⼤樹。熊野権現の象徴として親しまれ、国の天然記念物に指定されています。ナギは凪に通じていることから旅の安全祈願・海上安全の信仰も篤く、古くからナギの⽊の葉を懐中に納めてお参りすることが習わしだそうです。ふねこも阪九フェリーの安全運航を願って、⽊の葉をそっと忍ばせたようです。
「全国熊野神社 総本宮」と掲げられた神⾨をくぐると、神秘的な雰囲気に包まれた社殿が広がります。
熊野速⽟⼤社は、今から2000 年ほど前に『神倉神社』の巨⽯に降臨した熊野権現を勧進するために、新宮として社殿を造営した場所。境内からは旧宮・神倉神社が鎮座する神倉⼭を望むことができ、歴史の歩みを感じられます。
⽇本で初めて夫婦となった2⼈の神様を主祭神として祀っていることから、縁結び、夫婦円満、家庭円満などのご利益があるそう!ふねこたちも⼆礼⼆拍⼿⼀礼で、神様にご挨拶。
拝殿には導きの神・⼋咫烏の置物も飾られています。鮮やかな朱⾊の社殿が本当に麗しいですね。
授与所でお守りを購⼊したふねこたち。「健康幸福守」のデザインがキュートでお⼟産に喜ばれそう♪写真右の「なぎまもり」(左上)は旅の安全にもご利益があるナギの実のお守りです。
参拝後は境内にある「熊野神宝館」も⾒学しましょう。室町時代の国宝古神宝をはじめ、多くの国指定重要⽂化財を鑑賞できます。
時間が許せば、熊野速⽟⼤社から徒歩15分ほどの場所にある旧宮・神倉神社にも寄ってみて。538段の険しい⽯段の先に、ご神体の巨岩と拝殿が鎮座する“神降臨のスピリチュアルスポット”です!
熊野古道の世界を肌で感じる、『⼤⾨坂』のトレッキング体験。
平安時代から続く巡礼の道・熊野古道の⼀部であり、熊野那智⼤社へと続く『⼤⾨坂』の⼊⼝にやってきました!名⾼い皇族や貴族、そして信仰⼼のあつい⼈々が精神的な浄化を求め、この道を歩いたと⾔われています。今も多くの観光客が訪れ、往古の熊野詣に思いを馳せながら坂道をのぼっています。
ここから『熊野那智⼤社』につながる約640mの⽯段の道がスタート!
深い杉並⽊と苔むした⽯畳が広がり、まるで⽇常とは別世界。これから⾼低差約100mの⽯段をのぼっていくので、⼊⼝付近に設置された無料貸し出しの⽊杖を⽚⼿に進みましょう♪
鬱蒼とした⼭道では樹齢800年を超す⽼杉も発⾒。⽯段が続くので体⼒を使いますが、⽊漏れ⽇が差し込むと景⾊がさらに美しくなり、疲れが吹き⾶びます。せつこもがんばれ〜!
古来の⾯影を⾊鮮やかに残す、神秘的な世界。なんだか平安時代にタイムスリップしたような気分ですね。登ってきた道のりを振り返ると、達成感が湧いてきます…!
奥へ奥へとのびる⽯畳の階段と緑に包まれた神聖な空気。熊野古道の思い出に、仲良く揃ってハイチーズ♪
⾃然の⾳に⽿を傾けながら古道を歩き、⼼⾝ともにリフレッシュするふねこなのでした。
熊野詣の締めくくりは『熊野那智⼤社』。⽇本最⼤級の『那智の滝』も必⾒!!
463段ある⼤⾨坂の⽯段をのぼり、熊野詣のラストを飾る『熊野那智⼤社(くまのなちたいしゃ)』へ!美しい朱⾊の社殿が、まるで歓迎してくれているように感じますね♪
熊野那智⼤社は熊野本宮⼤社・熊野速⽟⼤社と並ぶ熊野三⼭の⼀社であり、世界遺産の⼀部です。
ふねこは参拝の前に、護摩⽊に願いを込めて燃え盛る⽕に投じました。ふねこの願い事が気になりますね…!
主祭神は「熊野夫須美⼤神(くまのふすみのおおかみ)」と呼ばれる⼥神様で、万物の⽣成・育成を司ることから農林・⽔産・漁業の守護神、そして縁結びの神様として崇められています。
ここにも⼋咫烏の像がありました! 絵⾺も⼋咫烏デザインになっていて可愛かったです♪
礼殿横に⽴つ御神⽊は、樹齢850年(推定)の巨⼤な樟。⾼さ27m、幹回り約8.5mを誇り、根元の⼤きな空洞に⼊って無病息災を祈る「胎内くぐり」を体験できます。
熊野那智⼤社の隣には『那智⼭⻘岸渡寺(なちさんせいがんとじ)』が並び、その奥に⾒えるのが⽇本三⼤名瀑のひとつ『那智の滝』です〜!これから近くまで⾏って、滝の凄みを肌で感じてみましょう♪
那智の滝は、熊野那智⼤社から徒歩圏内の別宮『⾶瀧神社(ひろうじんじゃ)』にあります。滝そのものを祀っているので、本殿や拝殿がない珍しい神社です。
⿃居をくぐり、⽯段を下った先に那智の滝がお⽬⾒え…!⾼さ133m、銚⼦⼝の幅13m、瀧壺の深さ10m以上と⽇本⼀の落差を誇り。ド迫⼒のスケール!!豪快な滝を⾒上げるあまり、笠が落ちたことにも気づかないふねこたち。時間を忘れて⾒⼊ってしまうほど、⽔しぶきの臨場感に引き寄せられます。
「光ヶ峯遥拝⽯」は熊野信仰の原点の場所だとか。なでる回数によって、縁結びや⾦運、厄除けなどご利益が変わるそう。滝をより近くで拝観したい⼈は、ぜひ「御滝拝所舞台」(参⼊料300円)へ。
流下する⽔量は毎秒1トン程度。落⼝の岩盤の切れ⽬により、三筋に分かれて流れ落ちるため「三筋の滝」とも⾔われています。また那智の滝の⽔は「延命⻑寿の⽔」という⾔い伝えがあり、滝つぼの⽔を飲むことができるということで、ふねこもゴクリ!(神盃を使⽤する場合:初穂料200円)
古代から⾃然崇拝の対象とされてきた那智の滝。その魅⼒を全⾝で吸収するスペシャルな体験が叶いました。清々しい空気を全⾝で浴び、⾝も⼼も浄化。エネルギーチャージも満タンです!
たくさん歩いた熊野詣の最後に那智の滝を拝めて、神様からご褒美をいただいた気持ちになったふねこたちなのでした。
⽴ち寄りグルメはココ!マグロの聖地・那智勝浦で⾆⿎。
熊野那智⼤社や那智の滝から⾞で15分、全国有数のマグロ漁港がある那智勝浦町。⿊潮の影響で良質な餌が豊富にあり、マグロが育ちやすい環境なのだとか!
特に延縄漁法による⽣鮮マグロの⽔揚げ量は⽇本⼀を誇り、「⽣マグロのまち」と呼ばれています。港付近にはマグロ料理を楽しめる飲⾷店が軒を連ね、⾷堂やレストランでは新鮮なマグロの刺⾝や寿司、丼物を⼿軽に味わえます。
早朝からマグロを使った海鮮丼や刺⾝定⾷を提供する飲⾷店があるのも、港町ならでは。ふねこたちが訪れた『ハーバー⾷堂 ⽇の出丸』も朝7時から開店し、夜と同じメニューを朝からいただけます。マグロだけでなく珍しいイルカのお刺⾝やクジラ料理、熊野⽜のステーキ、定⾷や丼ものなど豊富なラインナップ。
店名は実在する漁船「⽇の出丸」に由来しているそう。店内の雰囲気やスタッフさんのイキイキとした接客も、漁師町らしい活気で溢れています。
「⽣マグロのまち」に来たからにはやはりお刺⾝を⾷べておかないと!お⿂⼤好きふねこも「⽣まぐろお造り定⾷」を⽬の前に釘付け状態…!
分厚く切られた⽣マグロがキラキラとき、新鮮さが⽬から伝わってきます。那智勝浦町では主にクロマグロ(本マグロ)、メバチマグロ、キハダマグロ、ビンチョウマグロが⽔揚げされます。特にクロマグロは鮮度が⾼く脂が乗って絶品であることから、東京の豊洲市場でも⾼値で取り引きされているほど⼤⼈気。
そんな鮮度抜群の⽣マグロを定⾷で味わえるなんて…。ここまで来た甲斐がありますね!もっちりとした⾷感で、濃厚な旨味に感動です。
「まぐろ丼」は漬け物とみそ汁付き。厚切りの⽣マグロがぎっしりと器を埋めつくしています〜!
上品な⽢さのタレがマグロに染みて、深〜い旨味が⼝の中に広がります。ワサビや海苔、ネギ、シソ、卵⻩などが付いて、味に変化をつけられるのもいいですね♪⾷べても⾷べても下からマグロが出てきて、これは贅沢すぎる…!!
さすが、マグロの聖地。全国から多くのマグロファンを魅了する理由がわかりました。みなさんも熊野古道に訪れた際は、那智勝浦で絶品のマグロ料理を堪能してみて!
2024年に世界遺産登録から20周年を迎えた「熊野古道」。地域のあちこちでアニバーサリーイベントが⾏われているので、メモリアルなこの年に阪九フェリーを利⽤して熊野詣を楽しんでみてくださいね!
⼤⾨坂
和歌⼭県東牟婁郡那智勝浦町
⾶瀧神社(那智の滝)
和歌⼭県東牟婁郡那智勝浦町那智⼭1
0735-55-0321