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Vol.43 福岡の酒蔵を訪ねて。ふねこの日本酒紀行〜前編〜
ぐっと冷え込み、ふねこもモフモフの冬毛をまといふっくらしてきました。
そんなふねこ、船内のお客様から「福岡の地酒は格段に旨い!」と聞きつけ、
どうやら福岡県産の地酒に興味が湧いてきたようです…!
福岡県南部に位置する久留米市は、筑後川の良質な水と米が揃い、
温暖な気候も相まって、古くから酒造りが盛んなまち(日本第二位の酒処!)。
特に「日本酒」が有名で、城島&三潴エリアには酒蔵がギュッと集まり、
酒蔵見学やお酒を楽しむイベントが各所で行われています。
もうすぐ新酒の季節! ということで、
今回ふねこたちは久留米市城島&三潴エリアへ向かうようです♪
代表的な酒蔵をめぐりながら、お酒の飲み比べを楽しむとしましょう!
※お願い※ 飲酒運転は絶対におやめください。公共交通機関を利用しての訪問、または車でお越しの方はハンドルキーパーの方を決めて訪れましょう。
ふねこ初の酒蔵見学!『池亀酒造』こだわりの名酒に触れる。
新門司港の阪九フェリーターミナルから車を走らせること、約1時間45分。
ふねこたちがやってきたのは、筑後川のほとりにある創業1875年(明治8年)の老舗『池亀酒造』です。
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創業者の初代源蔵氏は筑後川の水を使用した新しい醸造法を考案し、筑後地方の酒造りに貢献した功労者。
源蔵氏の酒造りに対する想いは今も受け継がれ、すばらしき伝統製法をベースにしながら、現代のニーズに合わせた新しい酒造りにも挑戦しています。
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イベント時に解放される精米所だった古い蔵には、歴史を感じる巨大な杉樽や検尺棒、柄杓など、酒造りの道具がずらり。「おいしいお酒を届けたい」という思いから、今も機械任せではなく、人の手で一から仕込まれているそうです。
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池亀酒造では、酒造りの歴史や背景、発酵や微生物のことを学べる酒蔵見学を行っています(※10名以上の予約で見学可能、10〜3月の繁忙期は要相談)。今回ふねこたちは特別に酒蔵を見学できるということで大興奮! 衛生管理を徹底し、いざへ蔵の中へ…!!
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そこはかとなく神聖な空気感が漂い、ひんやりとした酒蔵。巨大なお酒の貯蔵タンクにも圧倒されます…! ちなみに日本酒は主に米、水、麹からできており、その中でも味わいの決め手となるのが麹。池亀酒造の酒蔵には米麹をつくる「麹室」があり、酵母も自家培養にこだわりながら、香り高く味わい豊かな日本酒がつくられています。
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なかなか見ることができない酒造りの貴重なシーンを覗くことができるのも、酒蔵見学の醍醐味! よりおいしいお酒を突き詰める探究心とこだわりの姿勢を垣間見ると、この後いただくお酒が一層味わい深く感じられそうです。
お酒を保存する冷蔵庫も池亀酒造の歴史を物語る佇まい。どっしりとした重厚感がありますね。冷蔵庫には瓶詰めしたボトルが並び、最適な状態を保つために品種に応じて温度管理が徹底され、ここから国内外へと出荷されています。
敷地内には直売所『かめのこ』が併設され、看板商品から変わり種まで多彩な日本酒が揃うので、試飲しながらお気に入りの銘柄を選び出すことができますよ。
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いろんな銘柄を少しずつ試飲させていただきます。同じ日本酒でも飲み口や味わいが全く異なるから奥が深い…! ふねことみけやんが気になったのはどの銘柄でしょう??
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ふねこが選んだのは、代表銘柄である「黒兜(くろかぶと)」。焼酎の黒こうじ菌で仕込まれた珍しい吟醸酒で、イチゴのような甘い香りと、果実のような爽やかな酸味を堪能でき、海外の品評会でも高く評価されている逸品です。右端の「振ってぷるぷる ゼリー梅酒」も新感覚の梅酒! ぷるぷるとろとろのゼリー状で驚きの食感ですよ。ヨールグトやアイスにかけてもGood♪
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オリジナルの生甘酒をブレンドした「甘酒入りソフトクリーム」も人気! アルコールが入っていないのでドライバーやお子さんにもうれしい一品です♪ まもなくソフトクリームの販売シーズンが終わりを迎えるそうなので、気になる方はぜひお早めにどうぞ。
酒蔵併設の『杜の離れ』で、日本庭園を眺めながら日本酒を堪能♪
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1898年(明治31年)創業の『杜の蔵』へやってきたふねこたち。こちらの酒蔵では地元の恵みを活かし、食事と一緒に楽しめる純米酒や本格焼酎を製造しています。特に原料の米にこだわり、福岡県糸島産「山田錦」と福岡県三潴産の「夢一献」で仕込んだ日本酒は地元のみならず、県外からの人気も多く集めています。
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そんな『杜の蔵』には美しい日本庭園を望める『杜の離れ』があり、お酒の購入や試飲(有料)、限定酒の飲み比べなどを楽しめます。
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母屋を改築した「杜の離れ」の佇まいがとっても素敵で、ふねこも期待に胸を弾ませて入店♪
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見てください、この趣溢れる空間を! 一枚板のテーブル席や窓際のカウンター席に腰をかけ、美しい庭園を眺めながら『杜の蔵』が醸すとっておきの日本酒をゆっくり味わえます。庭の池には色とりどりの鯉が泳ぎ、風情溢れるひとときに思わずうっとり。
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販売コーナーには純米酒や純米大吟醸酒、麦焼酎、吟醸粕取焼酎、梅酒など各種銘柄が並び、あれこれ迷ってしまうほど充実のラインナップ。地元産の酒米と清く軟らかな味わいの地下水を使って作られたお酒の数々に、せつこも興味津々!
この時期のおすすめは、シーズン最初の新酒「杜の蔵 採れたて純米 一の矢」だそう。搾るときに最初に採れる“うすにごり”の純米酒で、2月の城島酒蔵びらきにも登場する注目の一品です。
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いろんな味わいを楽しみたいなら「飲みくらべセット」をどうぞ♪ 日本酒や焼酎、梅酒の6種類の中から2種類好みを選べ、おつまみ付きでワンコイン(500円)と良心価格!
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杜の蔵といえば「独楽蔵(こまぐら)」が有名。その銘柄の一つ、純米大吟醸「沁」は深く沁みいるようなしっとりとした上品な香味と、白ぶどうを彷彿とさせる芳醇味が特長です。ふねこも一口ひとくちじっくり味わってほろ酔い♪ もう一つの赤いラベルは、純米酒仕込みのしそ梅酒。甘すぎない上品な甘みで、梅と紫蘇の爽やかな風味を楽しめます。
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みけやんも「独楽蔵」をひっかけてご機嫌の様子♪ 熱燗が似合いますね〜!
「独楽蔵 玄」円熟純米吟醸は、落ち着きのある丸みを帯びた味わい。独楽蔵シリーズの中でも人気の銘柄だそうで、寒い日は熱燗にかぎりますね♪
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離れの一角には、酒造りの歴史や生産背景を覗ける資料スペースがあります。飲み比べやお買い物と一緒にぜひ見学してみてください♪
酒蔵からすぐ! 遠方客もわざわざ訪れる人気うなぎ店のせいろ蒸しを堪能。
久留米のソウルフードとして味わっておきたいのが焼き鳥と久留米ラーメン… と言いたいところですが、酒蔵が集合するこの地でぜひ堪能しておきたい名物料理があるんです! それが「黒田のうなぎ」です!!
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筑後川付近の黒田地区は川魚専門料理店が点在していたことから、柳川に並び、福岡屈指のうなぎ専門店が集まるエリア。池亀酒造や杜の蔵から車で10分圏内と近く、黒田地区の中でも特に高い人気を誇っているのが『富松うなぎ屋 黒田本店』です。
約80年の歴史を持ち、地元民のみならず県外客も多数訪れる老舗で、繁忙シーズンは1日1500〜2000匹近くうなぎを提供しているとか!
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今回ふねこたちは、テイクアウトでうなぎ料理を味わうことに。筑後川沿いにある六五郎橋河川敷公園のベンチで、ノスタルジックな赤い橋を眺めながらいただきます。長閑な景色を眺めながらいただくうなぎは一層格別のはず♪
くんくんくん、溢れんばかりのうなぎのいい香りに生唾ゴックン。
「筑後は米よし 筑後は酒良し」と包装紙にも書かれているように、昔からこの地には酒造りの文化が根づいているのだなぁとしみじみ。
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背開きにして備長炭で焼き上げられた国産うなぎ。継ぎ足し製法の自家製タレを複数回わたって漬けることで、タレの旨味がうなぎにしっかり染み込んでいます。皮はカリッと香ばしく、中はふっくら。脂がのったうなぎと濃厚なタレのハーモニーがたまりません…!!
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せっかくなら福岡ならではの「特上せいろ」もいただきましょう♪
一般的なせいろ蒸しよりも手間暇をかけた一品で、自家製の秘伝タレをご飯にかけて一度蒸し、その上にうなぎの蒲焼を乗せて再度蒸しているため、余分な油分が落ちた状態でふっくらとしたうなぎの食感を楽しめます。
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食欲をそそるタレがご飯にも染み込んでいるので、最後のお米一粒までおいしく味わえます〜!!
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わざわざ行ってでも、ぜひこの旨さは体感してもらいたい…! 旅行中にあまり時間がない方は、ふねこたちのように持ち帰るのもおすすめ。移動先や宿泊先で味わうのも旅の醍醐味ですよね。城島&三潴エリアの日本酒とともに舌鼓を打ってください♪
【ふねこより、うれしいお知らせ!】
今回、ふねこがみんなにお土産を用意してくれました!
池亀酒造の直売所『かめのこ』で
冬季限定のおいしそうな純米酒を見つけたようです。
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富松うなぎ屋 黒田本店
福岡県久留米市大善寺町黒田83-6
0942-26-3608
不定休